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事務局だより 2025年12月号

第62回東北視覚障害者福祉大会(福島大会)の報告

理事長 宇和野康弘
 11月9日(日)・10日(月)の二日間にわたり標記の大会が福島市のホテル福島グリーンパレスで開催され、宮城県からの10名を含めて延べ150名が参加しました。
一日目は会長会議・女性協議会・青年協議会が並行して開かれた後、代議員総会・研修会・情報交換会があり、二日目は日視連竹下会長の講演と式典が行われました。
 会長会議の内容は、主に福島大会の運営に関する打ち合わせでした。
女性協議会では(1)来年3月の全国委員会で協議する全国大会のレポートのテーマとして東北から「あの時は、ありがとう」を提案することに決まりました。(2)来年の全国大会への、提出議題は「スーパーなどに、有人レジを残すかセルフレジには必ずサポートする人員を配置することを強く要望する」にきまりました。
青年協議会では(1)令和6年度の事業及び、収支報告と令和7年度計画案が承認、(2)東北地区の青年部の繰越金について、話し合いが行われ、青年部の活性化のための課題についても、議論が行われました。全国的に共通の課題として、青年部の年代の世代の会員数の確保が課題となっています。体験型・参加型の行事を企画して、青年層の掘り起こしをしていくことを進めていくこととして、会議を終了しました。  
代議員総会では(1)会則改正案の承認、(2)各団体提出議題の協議が行われ、無人駅対策・同行援護の充実・デジタル化に伴うバリアへの対策など合わせて15の要望事項が議題として提出され、何れも承認され、これらは二日目の式典で9項目の大会決議にまとめられて提案されることになりました。  
研修会はラジオ福島のアナウンサー深野健司氏による講演「ラジオ放送100年を迎えて、ラジオ福島と東日本大震災」でした。深野氏はアナウンサー歴30年のベテランで、福島競馬の実況を担当されている方で、歯切れよくテンポのある語り口は聴衆を引き付ける力がありました。3・11の日は、生放送中で、その時の地震発生前後3分ほどの録音を聴かせてもらいました。2人のゲストと話題にしていたお菓子を食べようとするところで揺れが始まりました。ゴーッという音が鳴り続ける中、マイクを離さず「津波が来るかもしれないので、避難してください」と呼びかけ続けていました。後日、あの放送を聴いていて生き延びられたと感謝を伝えられ、声と音だけで伝えられるラジオの仕事に誇りと使命感を新たにされたと話されました。
二日目の竹下日視連会長の講演では、視覚障害者をめぐる最近の動向について報告がありました。マイナ保険証の読み取り機に操作キーが付くようになること、日視連本部の1階で就労移行支援所を開設すること、災害対策の法律に災害時要支援者に対する福祉的サービスが盛り込まれたことなどが報告されました。
式典では、福島県渡邊寛子会長の挨拶に続き、県知事と福島市長代理の祝辞があった後、東視連会長表彰として長年福島県視障協会長として会の発展に尽力された阿曽幸夫前会長が受賞されました。最後に、大会宣言・大会決議の採択、次年度本部団体仙台市視障協髙橋秀信会長挨拶と進み閉会となりました。  
採択された大会決議は以下のとおり。 一、視覚障害者が無人駅を利用する際に人的支援を確実に受けられるとともに安全対策としてのハード面の拡充を進めることを要望する
一、同行援護や移動支援業務として人の移動サービスに関わる自動車利用への規制を緩和するとともに待機時間を含む報酬算定基準の見直しを要望する
一、視覚障害者に対する意思疎通支援の代筆・代読を充実させるために地域生活支援事業の必須事業とするよう要望する
一、補装具の支給、日常生活用具の給付における国の基準を製品の開発状況や物価などを的確に反映したものに見直すよう要望する
一、デジタル化・無人化が進む中でICTの機器・アプリの開発にあたっては、視覚に障害がある人の利用を踏まえて開発することを要望する
一、ロービジョンの人への合理的配慮として、選挙の投票用紙の枠内に記入しやすくする記名用補助具(サインガイド)を投票所に備えるよう要望する
一、マイナンバーカードの保険証の本人確認は、目視で可能であることを医療機関へ周知の徹底を要望する
一、歩車分離式交差点への音響設備の設置を要望する
一、盲導犬を同伴した場合に視覚障害者の乗車拒否、及び入店拒否の ないよう、民間事業者に対し国が指導徹底することを要望する


 

みやぎ生協の夕食宅配サービスのご紹介

去る10月5日に開催した本協会主催の福祉大会でみやぎ生協の夕食宅配について講演を行いました。日常の買い物や調理などで困難を感じている方が利用できるサービスですので、参加されなかったみなさんにも情報をお伝えすることにします。
配達は月曜日から金曜日までの五日間。土曜日・日曜日・祝日は除きます。

(1)専属の栄養士がバランスの取れた栄養と食べやすさに配慮した献立です。
(2)担当スタッフが専用ケースに入れて直接手渡しでお届けします。
(3)原材料は生協の添加物基準を守っているので安心です。
(4)衛生面の行き届いた委託工場で作っています。
(5)利用者様の予定に合わせて計画ができ、1日単位でお休みもできます。

コースと価格(消費税込み):
(1)彩華(さいか)コース 820円
(2)御膳コース 840円
(3)おかずコース 680円
(4)ミニおかずコース 570円
(5)旬彩(しゅんさい)コース 600円

主な配達エリア:
仙台東センター 利府町・多賀城市・塩釜市・七ヶ浜町
 仙台南センター 名取市・岩沼市
 富谷センター 大和町・富谷市・大郷町・大衡村
 石巻センター 石巻市(旧市内、一部地域を除く)・東松島市(一部地域を除く)
 古川センター 大崎市旧古川市・旧三本木町・旧田尻町の一部・松山・美里町の一部
 柴田センター 角田市・亘理町・山元町・柴田町・大河原町・村田町の一部・白石市の 一部

お申し込み・お問い合わせ:
お申込み:コープ東北注文受付センター
 電話 0120-973-199
お問い合わせ:みやぎ生協夕食宅配受付センター
電話 0120-058-141
受付時間:月曜日から金曜日9時半から19時
 
 

宮城県警から交通安全施設整備のお知らせ

宮城県警より、令和7年度に整備する交通安全施設の整備箇所について、以下のとおりお知らせがありました。

1 押ボタン歩車分離化(令和8年2月末までに施工予定)
・日吉台小学校交差点(富谷市日吉台二丁目4-16先、日吉台小学校北西側の信号機)

2 視覚障害者用付加装置新設箇所(令和8年3月末までに設置予定)
・国道45号松島町役場前交差点(松島町高城字帰命院下一15-1先、薬王堂宮城松島店北東側の信号機)
・美田園駅前交差点(名取市美田園一丁目8-24先、美田園駅北西側の信号機)

3 信号機新設(年度内に順次施工、一部設置完了)
・利府小学校前(設置完了 押しボタン信号、利府町利府字城内1先)
・築山一丁目交差点(仮称) (石巻市築山一丁目10-34先)
・稲葉四丁目交差点(仮称) (大崎市古川稲葉四丁目389-3先、 国道108号古川東バイパスの新設交差点)
・宮内境野宮交差点(仮称) (大崎市古川宮内字高畑2-6先、国道 108号古川東バイパスの新設交差点)
・北浦中新田交差点(仮称) (遠田郡美里町北浦字中新田159先)
・三本木白坂交差点(設置完了) (大崎市三本木字白坂14-5先)
・ハマーレ歌津前交差点(仮称) (南三陸町歌津字伊里前77-1先)
・田尻町尻(仮称) (大崎市田尻字町尻23先)
・丸森小学校入口(既設位置より30m南側に設置済み、丸森町字町西38先)
     

2026年 点字カレンダーをお送りします

愛の小鳩点字カレンダーは(公財)日本テレビ小鳩文化事業団が、身体障害者の中でも特にテレビの恩恵を受けることの少ない視覚障害者のために行っている福祉活動の一環として毎年製作しているものです。 今年も宮城テレビ放送から寄贈を受けました。
カレンダーは視覚障害みやぎ点字版とみやぎ県政だより点字版を購読されている方にお送りしておりますが、ご希望の方は事務局までご連絡下さい。
 

ご協力ありがとうございます(敬称略)

「書き損じ及び未使用ハガキ回収事業」報告
(令和7年11月1日~11月30日受付分)
法人(1社)
(仙台市)エルゴテック株式会社 北日本支店
個人(2名)(東松島市) (仙台市)

貸し出します

貸し出しご希望の方は協会事務局 電話022-257-2022へお申し込み下さい。
日視連発行
(1)点字日本 第647号 2025年11月1日発行
(2)日視連アワー 2025年11月号 デイジー版

内閣府政府広報室発行
(1)点字・大活字広報誌「ふれあいらしんばん」第106号
    2025年11月発行
内容
①飛行機へ持ち込めないもの お出かけ前に確認を!
②命にかかわる「火山災害」 噴火警報レベルを理解し、防災情報をチェックしましょう
③障害年金の制度をご存じですか? がんや糖尿病など内部疾患のかたも対象です
④インフルエンザの感染を防ぐポイント 「手洗い」「マスク着用」「咳エチケット」

(2)音声公報CD「明日への声」第106号は「ふれあいらしんばん」の内容と同様です

本の紹介

理事 及川 篤生
書名 地獄の解剖図鑑 地獄と極楽を一冊で巡る旅
著者 大角 修(おおかど おさむ)
サピエに点字データ版が登録されています。
 会員の皆さん、こんにちは。協会理事の及川篤生です。ちょっと前に、自分が死んだ後の解剖について書きました。僕自身は、死んでしまったら、自分の意識もなくなってしまうだろうと考えているんで、バラバラにされてもいいかとか思っているわけです。ただ、死んだ後のことは、誰も知らない。日本人の多くは、僕も含めて、死後の世界があるのであれば、極楽浄土に行きたいと考えていると思います。ただし、極楽に行くのは、どうも、とてつもなくハードルが高いと思われる。仏教の輪廻転生の考え方によると、6つの世界を生まれ変わっているということです。天道、人道、修羅道、餓鬼道、畜生道、地獄道をさんざんに回った後で行けるのが極楽。前の3つの世界は、まあ、悪くない。残りの3つは、かなりきついというか、悲惨なことが予測される。その中でも最悪なのが地獄道。僕のこれまでの中で、一番きつかったのは、失明したタイミングで、急性腎不全になって、2週間、水分以外を口にできなかったとき。それが、心身ともに僕のどん底。地獄のような日々だったと記憶しています。体重も、信じられないといわれますが、57キロまで落ちました。170センチ、57キロ。見た目は、結構いけていたと思う。オーディションを受ければ、嵐か、TOKIOあたりの追加メンバーになれたかもしれません。バラエティー担当であれば、そこそこやれたかもしれない。
 極楽に行けたのであれば、そこで、好きに過ごせばいい。死んだ後のことですが、人生においてリスク管理は、とても大事。もし地獄に行ってしまうことになった時のために、この1冊で、地獄の知識を少しでも知ってから死にたいものです。まず地獄は、8つの段階に分かれています。共通していることは、とてつもなく熱い。ダメもとで、ユニクロの涼しくなるやつを着ていきましょう。火であぶられたり、鍋で煮られたり、溶けた鉄を飲まされたりするので、気休めにもなりませんが。最初の地獄は、初心者用に、緩めの設定かというようにはできていません。いきなり、針の山を登らせられたり、体の皮をはがされたりします。心と体を鍛えて臨めば、対応できるかと言えば、まず不可能。8つの地獄界には、それぞれ16の地獄が属しています。全部で100以上の地獄を経験することができます。地獄は存在しないという前提で、日々、善行を重ねていくのが正解かと思われます。最近になって、僕は、透析中に、電気毛布を使っています。とてつもなく快適。地獄の心配をするより、日常の極楽を見つけていくのが、正解と思われます。僕は、やよい軒の、生姜焼き定食や、サイゼリアの、イタリアンプリンで十分極楽に浸れるので、生きているうちから、極楽を探して生きております。

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