第78回全国視覚障害者福祉大会(千葉大会)の報告
理事長 宇和野康弘
日本視覚障害者団体連合と千葉県視覚障害者福祉協会の主催による標記大会が5月25日(日)・26日(月)の二日間にわたり
千葉市のTKP東京ベイ幕張ホールで開催され、全国から延べ千人が参加しました。
本会からは、宇和野・庄司・内海の3名が参加して、来年の宮城・仙台大会の視察も行ってきました。
1日目は、ロービジョンのシンポジウム、開会式、分科会、全国団体長会議、懇親会、2日目は大会式典という日程でした。
ロービジョンのシンポジウムでは、6人のシンポジストが自らの見え方・体験・工夫・提言を行い、意見交換しました。
ロービジョンは視力・視野・色覚・眼球使用困難など、一人ひとり異なるので、
自分自身の見え方を周囲に伝えて的確な支援を働きかけることの大切さと関係機関などへの提言を行っていくことが重要とされました。
分科会と全国団体長会議では、全国から提出された生活・バリアフリー・職業の分野にわたる108の要望について討議を行い、
13の大会決議案にまとめて、これから1年の日視連の陳情活動へ反映させることになります。
今回特に問題として取り上げられていたのは、駅の無人化とタッチパネルの問題でした。
合理的配慮の提供や安全確保の観点から人による新たな支援体制の仕組みづくり、
タッチパネルの機器に操作キーを付けることを標準にすることなどが求められました。
大会式典では日視連顕彰に基づいて3つの団体と19人の個人の表彰が行われました。
その内、本会の小松伸久理事が組織功労者に贈られる「礎賞」を、望月厚男理事が
団体支援者に贈られる「光の泉賞」をそれぞれ受賞しました。誠におめでとうございます。
千葉大会は、開会セレモニーに先立って県警音楽隊による吹奏楽演奏や
懇親会の開宴前に障害者施設の職員と関係者による和太鼓演奏などがあり趣向を凝らしていました。
また、司会、宣言案・決議案読み上げなどを学生も担当するなど各世代が一つになって大会を充実させていました。
来年の第79回大会は6月7日と8日に宮城県で開催されます。みなさんのご協力をよろしくお願いします。