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事務局だより 2024年10月号

第70回記念全国視覚障害女性研修大会の報告

 女性部 佐藤純子
 台風10号の影響も心配される中、香川県高松市を会場に9月4日・5日の日程で無事に開催できました。参加人数は300人を超えました。
 今回、私は初めてレポートを発表させていただきました。テーマは
「わたしの日常生活の一工夫!地域の人との関わり女性部の活動を通してICT・ 健康」でした。 
弱視の私が晴眼者の方々との仕事や子育てで体験した事や工夫した事について発表しました。
 今回の大会で一番心に残っているのは社会福祉法人理事長の毛利公一氏の「夢をかなえる挑壁思考」と題しての講演でした。
毛利さんは自分のことを挑壁者と呼び、何事も諦めずにどんどん工夫を重ね、仲間を作る大切さを教えてくれました。
水上事故で頚髄損傷してから、壮絶な努力で声を発することが出来たそうです。
夢であったオリンピックへの参加も聖火ランナーとして、自分の足で歩くために毎日5時間以上のリハビリと体力づくりに努めた話にも感動しました。
 来年、第71回の大会は新潟を会場に9月3日・4日の日程で行われます。

第70回全国視覚障害青年研修大会大阪市大会の報告

 青年部 佐藤良彦
標記の大会が、9月15日、16日の両日、リアルとリモートのハイブリッド形式で開催されました。
 宮城からは、昨年同様、リモートで参加しましたので報告します。
1日目の代表者会議には、36名の参加がありました。
今年は、東北・東海・近畿のブロックから活動状況を報告してほしいということでしたので、ブロック推進委員の私の方で、前もってお聞きしていた東北各青年部の状況と課題をお話しさせていただきました。
 青年部長7名でグループラインを作ったこと、45歳以下の青年層の発掘が難しく、若い人たちとの交流がうまくいっていないこと。
その中でも、秋田県と仙台市は事業を活発に行っていることなどを報告しました。
代表者会議の後には現地参加者による研修会、夜には懇親会が行われたようです。
2日目は、『青年協70周年記念シンポジウム 青年層から考える当事者団体活動のこれから』ということで、片平前会長の司会で、歴代会長と、現会長の3名が登壇し、70年の歩みを振り返った後、意見交換が行われました。
  まとめとして、片平前会長から、青年部の主たる目的は、情報発信(SNS)、仲間づくり(交流)、学び(ITスキルなど)、要望(行政や企業などへ)であり、これからもみんなで一緒に頑張っていきましょうという発言がありました。
 最後に式典が行われ、大会宣言案並びに決議案が承認され、次年度開催地である愛知県の青年部長が挨拶し、大会の一切を終了しました。
以上、報告とさせていただきます。

第1回中途視覚障害者緊急生活支援相談会の報告

事務局長 庄司博典
標記の相談会を去る9月12日(木)10時~15時、登米市迫公民館で開催しましたので報告します。
当協会が登米市と折衝し、会場の手配・関係団体との調整を行い実施しました。
当事者への開催案内は、登米市福祉事務所生活福祉課の協力により障害者手帳保有者188名(1~6級)の当事者へ
①登米市の挨拶状 ②開催案内のチラシを点字・墨字併記版と音楽CD版で作成し発送しました。
当日は関係団体として、(公財)日本盲導犬協会仙台訓練センター、㈱トラストメディカル、宮城県視覚障害者情報センター2名、当協会2名を含め6名で対応しました。
当日は視覚障害当事者が4名、支援者2名と生活福祉課清水主幹の計7名が来場者でした。弱視者用機器とデジタル機器の相談は3名、その他生活相談等1名に対し対応しました。

相談事例1 女性、 首のあたりに「ガンが発症」治療の為、息子家族と同居しているが、ストレスが蓄積し発散出来なかったようです。
会場に来て1時間以上懇談形式で対応した結果、気分良くお帰り頂きました。

相談事例2 女性、 同じ市内に住んでいる人の中でも情報格差がある。知人は「広報とめ」を音楽CDで聴いているが私には届いていない。
また、女川原発に関係した避難情報を聴くことができるが、これも全く知らない。
「広報とめ」の音楽CDについては、市役所に届出すれば送ってくれることを伝えた。当日支援してくれた人が音楽CDを持参していたので手渡しできました。

相談事例3 女性、 音声血圧計を体験しに来場した方で、便利グッズの中から選んで頂き、会場に来て展示していたトラストメディカルに早速その場で発注していました。
操作方法は納品時に説明して頂く事にしました。
以上が報告になります。

視覚障害者情報交流会のお知らせ

視覚障害者情報センター主催による交流会を開催します。
申込は不要ですのでお気軽にご参加下さい。

【対象者】
視覚に障害のある方(障害者手帳の有無は問いません)、ご家族、その他(視覚障害支援に関心のある方等)

【開催日】
10月29日(火)栗原市  13時~ 栗原文化会館 2階大会議室。

視覚障害に関する最新の実態調査から(2)

 先月号に引き続き実態調査について2回目を掲載します。
障害福祉サービスを利用している人は全体の32.7%、利用していない人は51.6%でした。
利用しているサービスを複数回答で聴くと、一番多かったのは同行援護で16.4%、二位が居宅介護(ホームヘルプ)11.8%、三位が日常生活用具10.6%、
計画相談・支援9.4%、補装具8.8%、重症心身障害者医療費助成制度7.6%、就労継続支援6.7%、と続きました。
利用していない人の中で、利用したいが、手続きがわからないと答えた人が10.3%ありました。
特に必要な支援を聴いたところ、一位は年金・手当などの経済的援助が10.4%、道路・交通機関・公共施設のバリアフリー7.7%、
外出・移動の支援7.0%、医療・リハビリを受けること5.9%、災害時や緊急時の情報提供と避難誘導5.6%でした。
介護保険で要介護の認定を受けている人は19.3%、要支援の認定をうけている人は8.2%でした。災害時の備えについて聴いたところ、一番多かったのが何もしていないの13.6%でした。

ご協力ありがとうございます(敬称略)

【寄付金】 
個人 (多賀城市・1名)

「書き損じ及び未使用ハガキ回収事業」報告
(令和6年9月1日~9月30日受付分)
個人(1名)
(仙台市) 1名

小学校(1校)
岩出山

貸し出します

貸し出しご希望の方は協会事務局 電話022-257-2022へお申し込み下さい。
日視連発行
(1)点字日本 第633号 2024年9月1日発行
岡山県視覚障害者自立支援センター発行
(1)触ってもわかる眼の病気の解説本Vol.1「緑内障」
国税庁広報広聴室発行
(1)点字広報誌「私たちの税金」 
令和6年度版
   音声デイジー版もあります

内閣府政府広報室発行
(1)点字・大活字広報誌「ふれあいらしんばん」第99号 
  2024年9月発行
内容
①C型肝炎特別措置法に基づく給付金の請求に必要な訴訟提起の期限は2028年1月17日までです
②大規模な自然災害でローンの返済が困難になった方へ「自然災害債務整理ガイドライン」をご利用下さい
③「津波防災の日」をきっかけに津波対策を確認しましょう
④知っておきたい遺言書のこと。無効にならないための書き方・
残し方

(2)音声公報CD「明日への声」第99号は「ふれあいらしんばん」の内容と同様です。

本の紹介

理事 及川 篤生
書名 心療内科医が教える本当の休み方
著者 鈴木裕介(すずきゆうすけ)
※サピエに、音声デイジー版が登録されています。
 会員の皆さん、こんにちは。協会理事の及川篤生です。皆さん、夏は乗り切りましたか?僕は、人生で初の救急車での搬送を経験しました。
朝起きて、血圧と血糖値を測るのがいつものルーティン。血糖値がなんといつもの半分しかない!
主治医から、僕のように1級の障害を2つも持っていて、一人暮らしをしているのであれば、そういう時は、躊躇なく救急車を呼べと言われています。
よって、朝の4時に119をダイヤル。透析患者が運ばれるJCHO仙台病院に運ばれました。ブドウ糖を点滴されて2時間くらいで回復。
救急車は、思っていたより揺れて、乗り心地が悪かったですね。
 体も大事だけど、同様にメンタル面も大事。現代は、過剰な情報それらをスピーディに判断しなければならない、こうしたことがストレスにつながっているのは明らかですよね。
体の不調も、精神の不調が原因だったりします。世の中は、便利になったのに僕たちはなんだか疲れてしまっている。
そんな中でうまく休息をとることの重要性は高まっています。
本の内容を紹介すると、自律神経は、交感神経と副交感神経からなっているという、この手の本のお決まりの説明。
この本は、それに加えてもう1つの神経の重要性を説明してくれています。そして、それぞれの人に合わせた具体的な心と体の休め方を教えてくれます。
僕は、障害を持つ前から心療内科で、精神面のメンテナンスをしてもらっていました。あくまで僕の経験からくる判断なのですが、
自分の精神の状態をある程度客観的に把握して、必要に応じて、心療内科か、精神科の受診をできる環境を作っておけば、あまり恐れることはないなと感じます。
心療内科などにかかることに抵抗を持っていたりする方も多いとは思いますが、僕の経験からすると、なんか最近停滞しているなとか、
いまいちすっきりしないなとかいう感じがあったりするのであれば、受診するのが正解です。
ちょっと勇気をもって踏み出してみれば、そのあとは、歩みが軽くなった感じになると思います。
さすがに、スキップして歩くほどではないですけど体だけでなく、心のメンテナンス、この1冊から始めてみるのはいかがですか?
そして、メンタルケアをしてくれる病院の診察券を持っておく。それだけでかなり信頼のおけるリスク管理になるはずです。
本の紹介というより、僕のメンタルのメンテナンスの話になってしまいました。来月は、しっかり本の内容を紹介するつもりです。