Ⅵ.宮城県視覚障害者情報センター事業
1.重点事項
(1)墨字資料などの点字化・テキスト化にICT技術を活用し、作業の効率化・迅速化に取り組む。
(2)相談業務を充実させ、増加している中途視覚障害者への支援や機器・用具に関する相談に対応する。
(3)これまでの地域連携推進業務の実績を踏まえ、交流会等を開催していない地域に暮らす視覚障害者へのアプローチを検討する。あわせて、地域福祉の向上と視覚障害者の防災意識の定着に取り組む。
(4)「宮城県の障害者就労施設等からの物品等の調達の推進を図るための方針」に即して、障害者就労施設等からの物品調達に努める。
2.事業の概要
(1)点訳及び音訳図書・資料等の製作と貸出
○センターに来館した利用者の応対
○館外利用者の登録事務
○点字・録音刊行物等の館外利用:センターへ登録されている館外利用者に対し、点字・録音刊行物等の貸出を行う。なお、館外登録者の拡大を図るため地域連携業務の一環で行う「情報交流会」等地域での行事を開催する(年20回程度)。
○点字・録音刊行物等の受入・管理
○情報誌の発行等による情報提供
○雑誌録音物の製作及び貸出
○他の点字図書館等との協働
○宮城県視覚障害者福祉ガイド(音声版)の製作
○プライベートサービス
○対面音訳サービス
(2)点訳奉仕員及び音訳奉仕員の養成
○点字・録音刊行物等の製作及び奉仕員の養成:点訳奉仕員並びに音訳・編集奉仕員養成講座を開催する。また、テキストデイジー編集奉仕員の養成にも取り組む。
○各種奉仕員との連絡・協力体制の構築:サピエ図書館を積極的に利用し、広範囲な図書情報の収集及び情報提供を図る。
(3)視覚障害者のコミュニケーション技術の相談と指導
○相談業務
○点字の指導:主に中途視覚障害者を対象に点字の書き方及び読み方を指導する。
○視覚障害者向け情報機器の操作体験・講習
・操作体験の実施時期適宜。訪問型機器講習として県内各地でも実施。
・講習会の実施時期 毎月第1日曜及び依頼に応じて。
・ICTサロンの実施時期 第1日曜午後
○視覚障害者支援機器の体験・貸出:機器貸出の実施時期 要望に応じて。操作体験の実施時期 適宜。
(4)地域連携推進事業
○講師の派遣:自治体や各種団体が開催する、視覚障害に関する研修会等の講師について、職員又は奉仕員を派遣する。
○災害への備えと、災害発生時の対応:東日本大震災における経験から、視覚障害者を地域で支える体制を構築するため、市町村や地域住民を対象に視覚障害に関する理解促進を図る。また、大規模災害発生時の視覚障害者支援拠点となるべく、当事者団体や視 覚障害者を支援する団体と連携し、視覚障害者支援策を検討する。(出前講座:要望に応じて。情報交流会:年20回程度)
(5)その他
○施設の開放・奉仕員との交流:「ふれあい広場」「なかみせ通り」「ボランティア感謝並びに利用者との集い」の開催。
○会場提供業務:視覚障害者関係団体並びに福祉の向上を目的とした団体や地域の自治会の会合などにセンター内の会場を提供する。
○公共図書館等との連携:「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(令和元年度法律第49号)」の趣旨を踏まえ、障害の有無にかかわらず全ての県民が読書することのできるよう、県内公共図書館の環境の整備をサポートするよう努める。
(6)自主事業
○タンデム自転車貸出事業
○すいてん会(視覚障害者交流サロン):点字の学習や情報交換、用具・機器等の紹介、生活情報の提供等を行う。実施日 毎月最終水曜日午後
○リトルフリーライブラリー:点訳及び音訳済み原本を誰でも自由に利用できる本棚を交流スペースに設置する。
○絵本サロン【新規】:就学前の乳幼児と親を対象にセンター閲覧交流スペースを「親子の読み聞かせ」の場として開放し、蔵書している「点訳絵本」を利用してもらい、子育ての支援の一助とする。
3.宮城県視覚障害者情報センターの主な行事予定
4月
・定期刊行物の発行
・視覚障害福祉ガイド(音声版)の製作
・音訳(音訳・校正・編集)奉仕員養成講座受講申込受付
・点字訓練、すいてん会
・視覚障害者向け情報機器講習会
・出前講座(随時対応)
5月
・録音図書製作委員会(年3回)
・点訳奉仕員・音訳奉仕員ステップアップ講習会
・点訳、音訳地域講習会(要望に応じて実施)
6月
・点訳、音訳(音訳・校正・編集)奉仕員養成講座開講式
・事業概要発行
・視覚障害者情報交流会(県内各地域)
・全視情協東北・新潟・北海道ブロック点字図書館施設長・担当者会議(青森)
7月
・令和6年度第1回視覚障害者情報センター運営等会議
・県視障協相談会へ出展(年2回)
8月
・夏休み視覚障害者情報センター「ふれあい広場」
9月
・全視情協東北・新潟・北海道ブロック点字図書館等連絡協議会主催「研修会」(青森)
10月
・全国視覚障害者情報提供施設大会(福岡)
・なかみせ通り(視覚支援学校文化祭と同日実施)
11月
・ボランティア感謝並びに利用者との集い
・全国盲人福祉施設大会(大分)
2月
・令和6年度第2回視覚障害者情報センター運営等会議
3月
・音訳(音訳・校正・編集)奉仕員養成講座閉講式
その他
〔定期刊行物の発行〕(月刊)
「視覚情報センターだより」(センターからのお知らせ・新刊図書紹介)
「フレッシュ・インフォメーション」(生活情報)
「テープみやぎ」(生活情報)
「コスモス」(小説・随筆)
「天声人語」(朝日新聞コラム)
「河北春秋」(河北新報コラム)
「河北俳壇・歌壇・川柳」
「仙台タウン情報S-style」(生活情報)
※上記刊行物全ての音声版をCD1枚に収録し、「デイジーマガジンみやぎ」として発行
[録音図書製作委員会]
委員:職員、宮城音訳奉仕会、デイジーみやぎ
開催予定:4か月に1回程度、指定日の午前
[点訳例会]
担当:職員、宮城点訳奉仕会
開催予定:毎月第3金曜日の午前
[音訳定例会]
担当:職員、音訳(音訳・校正・編集)奉仕員
開催予定日:年8回程度
[点訳・音訳地域講習会]
担当:職員、奉仕員
開催予定:依頼に応じて
[視覚障害者向け情報機器操作講習会]
開催予定:毎月第一日曜日、依頼に応じて
[訪問型視覚障害者向け情報機器講習](県内全域対象)
開催予定:依頼に応じて
[ICTサロン]
開催予定:毎月第一日曜日午後
[視覚障害者情報交流会](県内各地域)
開催予定:6月~1月、年間20回程度
[出前講座]
開催予定:依頼に応じて