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事務局だより 2024年12月号

東北視覚障害者福祉大会の報告

理事長 宇和野 康弘
 第61回東北視覚障害者福祉大会が宮城県視覚障害者福祉協会の主催で11月10日(日)と11日(月)の二日間にわたり仙台市の江陽グランドホテルに会員・関係者ら約140名が参加して催されました。参加者のうち、県外参加者が43名、残りは仙台市を含めた県内の会員と関係者でした。
 今大会のスローガンは、進めよう!合理的配慮の提供、保て!外出支援の仕組みと制度、築け!誰も取り残さないデジタル社会、高めよう!制定から200年、点字の価値です。
 1日目は、会長会議・女性協議会・青年協議会・代議員総会を開催し、各団体から提出されました議題を中心に協議が行われました。その後の研修会では、東北放送ラジオの番組「みちのくむかしばなし」を26年にわたり担当された田村文子さんによる読み語りを楽しみました。東北6県のむかしばなしを取り上げて、その地の方言のまま語る味わい深い読み語りに耳を傾けたひと時でした。
 夜の情報交換会には81名と大勢に参加いただき、料理と飲み物、楽しい語らい、カラオケなどで心もお腹も満たされた一夜だったかと思います。
 2日目は第1部日視連竹下義樹会長による「視覚障害者福祉をめぐる最近の動向について」の講演がありました。日視連が、今取り組んでいること、政府など行政庁へ働きかけていることなど多方面にわたる課題について取り上げられました。具体的な内容は改めてこの会報でお知らせいたします。
 講演に引き続いて式典が催されました。式典では、「東北視覚障害者60年の歩み」の編集に当たった青森県視覚障害者福祉会と長年サウンドテーブルテニス競技大会の審判を務めて来られた宮城県障害者卓球協会STT審判部へ感謝状が贈呈されました。
 続いて、宮城県知事代理をはじめ来賓の祝辞があり、大会宣言と決議を採択して終了しました。今大会の開催に当たりご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。なお、来年は11月9日(日)・10日(月)福島県で開催されます。
 採択された大会決議は以下のとおり。

一.マイナ保険証を視覚に障害がある人でも利用できる環境が確立するまでは現行の保険証を存続するよう要望する
一.デジタル化・無人化が進む中で、視覚に障害のある人がこれまで通り鉄道駅・スーパー・飲食店などを利用できるように合理的配慮が確実に提供されるよう要望する
一.ICTの機器・アプリの開発にあたっては、視覚に障害がある人の利用も踏まえて開発することを要望する
一.補装具の支給、日常生活用具の給付における国の基準を製品の開発状況や物価などを的確に反映したものに見直すよう要望する
一.公的機関からの通知文書には点字や拡大文字、音声コードなど視覚に障害のある人が識別できるような対応を要望する
一.同行援護や移動支援など人の移動サービスに係る自動車利用への規制を緩和するよう要望する
一.高齢者が安心して暮らせるよう養護盲老人ホームの入所基準、特に経済的理由の規制を緩和するよう要望する
一.災害時における個人情報の提供を定めた国の指針を社会へ周知し、要配慮者の速やかな避難体制を整備するよう要望する
一.ロービジョンの人への合理的配慮として、選挙の投票用紙の枠内に記名しやすくする記名用補助具(サインガイド)を投票所に備えるよう要望する
一.障害者の法定雇用率が段階的に引き上げられることを踏まえて、官民で雇用対策を一層強化するよう要望する
一.道路交通法に違反する自転車や電動キックボードなどの指導・取り締まりを強化し、歩行者の安全を確保するよう要望する

サウンドテーブルテニス体験会のお知らせ

 宮城STTクラブでは家庭・社会生活訓練会としてサウンドテーブルテニス体験会を開催します。初心者の参加を大歓迎します。また、ルールに関心のある方も是非ご参加ください。
   *サウンドテーブルテニス(STT)とは視覚障害者が音を頼りに競技するテーブルテニス(卓球)です。
    使用する卓球台の縦・横・高さは一般の卓球台と同じです。
    使用ボールの中に小さな4個の金属球が入っているので転がすと音が出ます。
    ラバーを貼らない木製ラケットでネットの下を転がし打ち合います。

・開催期日:2024年12月22日(日)
・時間:(午前の部)10時~12時 初心者体験会
    (午後の部)13時~15時 レベルアップ教室
・会場:元気フィールド仙台(新田東総合運動場)STTルーム
    (住所)仙台市宮城野区新田東4丁目1番1号(JR仙石線小鶴新田駅北口より徒歩8分)
    (電話)022-231-1221

【問合せ先】
 岩住 等(いわずみ ひとし)
 電話:090-5594-4981
 Mail:living.rock011649@icloud.com

青年部アロマ教室、い・卓球教室開催のお知らせ

こんにちは、青年部です。青年部として久しぶりに行事を行いますので皆さんふるってのご参加お待ちしています。女性の参加も大歓迎です!

・日程:令和7年1月26日(日)10時~15時
・会場:宮城県障害者福祉センター3階 大会議室
    (住所)仙台市宮城野区幸町4丁目6-2
・テーマ:午前はアロマ教室・午後は、い・卓球体験会を行います。
・参加費:無料
・定員:先着10名
申込締め切り:1月8日(水)
※昼食は1日通して参加する方には青年部で弁当をお出しします。
 なお、付き添いの方の昼食は承れませんのでご了承ください。

【お申込み】
 宮城県視覚障害者福祉協会事務局  電話:022-257-2022 

  ◆アロマ教室の紹介
  今回は、匂い袋(ハーブの中に香りをつけて持ち運べる袋を2個作ります。
  カバンの中に入れてふわっとする香りを楽しんだり、ベッド周りやハンガーに掛けて日常的に香りを楽しんでみましょう。

 ◆い・卓球の紹介
  『い・卓球』は、2022年3月に宮城県内の有志によって考案されたニュースポーツです。
  板状のラケットを使用することから「い・卓球」と命名されました。
  以下4つの特徴があります。
  1.一般の卓球台を使用する。
  2.ラケットは、A4判ノートPCを閉じたくらいの大きさで、左右 両手でしっかり握る。
  3.球は、ブラインドテニスボールを使用する。
  4.サーブは、ワンバウンドしてから打つ。
『い・卓球』は、誰もが楽しめる、笑顔あふれる三次元のスポーツです。

  

視覚障害者情報交流会のお知らせ

視覚障害者情報センター主催による交流会を開催します。
申込は不要ですのでお気軽にご参加下さい。

【対象者】
視覚に障害のある方(障害者手帳の有無は問いません)、ご家族、その他(視覚障害支援に関心のある方等)

【開催日】
12月17日(火)東松島市 10時30分~ 東松島市役所南庁舎

   

視覚障害に関する最新の実態調査から(3)

 最新の実態調査の3回目最終回を掲載します。  
 世帯の状況では、一人暮らしの人は22.0%で、同居する人がいる世帯が71.1%でした。
 同居者の内訳を複数回答で聴いたところ、配偶者が63.1%、子供や孫が30.3%、親22.2%、兄弟・姉妹8.8%でした。主な支援者では、家族・親戚が70.7%、福祉サービス事業所や福祉施設の職員が8.9%でした。
 日中の過ごし方を3つに分類して聴いたところ、(1)仕事をしている21.1%、(2)学校や施設に通学・通所している4.2%、(3)仕事や学校・福祉施設に行っていない40.2%でした。
 仕事や学校・施設に行っていない人の過ごし方を聴いたところ主に家で過ごしている人が63.5%を占めました。  
 1か月あたりの収入では、8万円以上15万円未満23.1%、15万円以上25万円未満19.8%、3万円以上8万円未満12.9%、0円11.3%、25万円以上40万円未満8.4%、1円以上3万円未満3.8%、90万円以上3.1%と続きました。  
 現在仕事をしている人は18.2%で、そのうち今後も仕事を続けたいと答えた人は89.0%でした。 一方、現在仕事をしていない人は51.3%で、今後も仕事をする予定はないと答えた人が50.6%でした。仕事を希望しない理由で一番多かったのは体力の面で不安があるが45.3%と多くを占めました。

2025年 点字カレンダーをお送りします

 愛の小鳩点字カレンダーは(公財)日本テレビ小鳩文化事業団が、身体障害者の中でも特にテレビの恩恵を受けることの少ない視覚障害者のために行っている福祉活動の一環として毎年製作しているものです。 今年も宮城テレビ放送から寄贈を受けました。 カレンダーは視覚障害みやぎ点字版とみやぎ県政だより点字版を購読されている方にお送りします。なお、墨字・CD・メールで購読されている方で、カレンダーをご希望の方は、事務局までご連絡下さい。

ご協力ありがとうございます(敬称略)

 「書き損じ及び未使用ハガキ回収事業」報告
 (令和6年11月1日~11月30日受付分)
 団体(1団体)
 小田島商事(株)古川営業所

 個人(3名)
(塩釜市)1名
(匿名) 2名
 
 中学校(2校)
(仙台市)東華 
(松島町)松島

貸し出します

貸し出しご希望の方は協会事務局 電話022-257-2022へお申し込み下さい。

日視連発行
(1)点字日本 第635号 2024年11月1日発行
(2)日盲連アワー 2024年11月号 デイジー版
(3)点字厚生 第305号 2024年9月20日発行

内閣府政府広報室発行
(1)点字・大活字広報誌「ふれあいらしんばん」第100号 
  2024年11月発行
内容
①被災後の生活再建を助けるために。もしものときの備え「地震保険」を
②フリーランスが安心して働ける環境づくりのための法律、2024年11月1日からスタート!
③飛行機に持ち込めないもの お出かけ前に確認を!
④放置したままの口座はありませんか?10年たつと「休眠預金」に。

(2)音声公報CD「明日への声」第100号は「ふれあいらしんばん」の内容と同様です。

本の紹介

理事 及川 篤生
書名 ソロキャン!
著者 秋川滝美(あきかわたきみ)
サピエに、音声デイジー版が2巻まで、点字データ版が3巻まで登録されています。

 会員の皆さん、こんにちは。協会理事の及川篤生です。今年も、夏の終りが、かなり自己主張していましたが、ようやく、冬になりますね。
 インドア派で、寒いのも嫌いな僕は、アウトドアとは、無縁の人生を歩んでおります。高校時代、学校の栗駒登山は、足を手術していて欠場。当然、スキーで骨折したとかの経験もありません。こたつで、足を低温やけどしたりはしていますが。だから、本当に、アウトドアとは、無縁の生活を送ってきました。外で何かするのは、花見と、芋煮会くらい。アウトドア派の人からすれば、そんなのは、アウトドアではないと、当然、突っ込みを受ける感じです。ところが、最近では、ソロキャンプという、1人で、キャンプに行くという、僕からすれば理解不能な趣味が広がっているそうです。興味はありますが、リアルで体験するには、あまりにもハードルが高い。そんな中、ソロキャンプをテーマにした作品があったので、それで、疑似体験したので、今回紹介させていただきます。
 今回の主人公は、流通業の商品開発をしている、30歳間近の女性。焚火が好きで、大学生のころまで、キャンプが趣味でしたが、社会人になって、キャンプは、約10年のブランク。仕事はそれなりにこなしながらも、当たり前だけど、人間関係のストレスもあり。そうしたストレスを解消するために、焚火を眺めながら、ウイスキーをちびちびという、スタイルを思い出します。ところが、キャンプ道具は、ほぼ処分済み。道具をそろえるところからのスタートです。10年の間に、キャンプ道具も大幅に進歩。100円ショップとかでも、それなりに使えるものが出ていたりもします。試行錯誤を繰り返しながらも、自分のキャンプスタイルを再生していきます。慣れてきたころに、会社の後輩が、無理やりな感じで、同行してきたりします。今回、僕は、首までこたつに体を突っ込みながら、この作品を聴きました。そんな感じでも、なんとなく、ソロキャンプを理解した気分にはなっております。皆さんも、疑似体験をご希望であれば、おすすめの1冊ですね。